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エリテマトーデス

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エリテマトーデスについて

最近何人かのお客様よりエリテマトーデスについてのご質問がございました。

ご承知のように解明されていない疾病ですので、小生の知る限りの情報を記載させて頂きます。

よくリウマチは知っているが「エリテマトーデス」って何だ?ということでございます。

「膠原病」のことでございます。

近代に入って、全身性エリテマトーデスといった古典的なリウマチ疾患を初めとした様々な疾患の病態が解明されていき「リウマチ:関節をおかす疾患」といった概念でまとめるのが難しくなり、臨床像による概念から病態による「全身の臓器をおかす疾患」という概念に発展していっていった経緯がございます。

現在では病理学的にこれらの疾患がコラーゲン(膠原)のある部位が侵されていたということに由来して、「膠原病:collagen diseases」という疾患概念が誕生し、またコラーゲンのある部位とは専門的には結合組織と言われることから「結合組織病connective tissue diseases, CTD」とも言われるようになりました。

日本でも現在は一般的に「膠原病」という呼び名が定着している模様でございます。

最近では、病態としてこれら疾患の発症には免疫が関与していることが判明しており「自己免疫性疾患autoimmune disorders」という概念が確立され、膠原病だけでなく、クローン病や潰瘍性大腸炎等といった幅広い疾患を含んだ概念が確立してきました。

膠原病は、全身疾患であると言われます。

すなわち、心臓病は心臓に、腎臓病は腎臓にしか病気が起こらないのに対して、膠原病は体中のありとあらゆる臓器に病変をおこしうえます。

ただ、その中でも病変がおこりやすい臓器とおこりにくい臓器があり、特に皮膚病変と肺病変は多いのですが、その理由はさだかではありません。

また、単一の膠原病だけでも多臓器病変がおこりやすいにもかかわらず、膠原病どうしも合併しやすい傾向があって、わざわざオーバーラップ症候群という診断名があるほどです。

ご承知のように膠原病は原因がわかっておらず、治療法もわかっておりません。

したがって、膠原病学の最大の目標は、「膠原病の治療法の探索」でありましょう。

内科学の各分野において、神経内科と肩を並べて満足な治療法が存在しないのが膠原病学でもあります。

神経内科との違いとしては、強皮症をのぞいては「対症療法」的な治療法が存在するということです。

つまりステロイド療法または免疫抑制療法です。

これらは膠原病を治癒させることはできませんが、病勢をおさえることは大抵できます。

そのほとんど全ては発症原因がわかっておりません。
唯一の例外がリウマチ熱でしたが、現代ではまれな疾患になっているようです。

従って治療方針は対症療法にならざるをえません。

リウマチ科の扱う疾患は免疫が大きな役目を果たしており、免疫の力を弱める薬が治療において有用です。

その為、ステロイドや、癌の治療にも使われる免疫抑制薬(メソトレキセート、タクロリムス)などが免疫力を弱める薬としてリウマチ科でも利用されています。

20世紀末頃から、分子レベルまで解明された病態生理学を利用して、分子レベルで疾患をおさえにかかる薬も現れています。

現在はリコンビナント技術を用いて特定のサイトカインネットワークを遮断する試みがうまくいき、次々と新薬が投入されています。

特に目覚しいのが関節リウマチであり、インフリキシマブ、エタネルセプトなど次々と効果の大きい新薬が使用開始されています。

インフリキシマブ(Infliximab)は、難治性の多くの関節リウマチ患者に劇的な治療効果を示すのみならず、強直性脊椎炎などその他の疾患にもその治療応用を広げているようです。

リウマチ・膠原病に関しては、疾患群として巨大であり、先進諸国の資金援助が豊富に受けられる医療分野でありながら、21世紀に入ってもこの疾患が起る原因の手がかりはつきとめられておらず、治療は全て発症後の対症療法であって、リウマチ・膠原病患者のほとんどは、治療のために薬を一生継続することを強いられているのが現状です。

これら多くの薬剤も病気を完全になくすことはできず病気の真の発生機序とそ治療法の発見がのぞまれております。

画期的な膠原病のお薬が完成されたら、まさにノーベル賞ですな。